kubeadm config
kubeadm init
の実行中、kubeadmはクラスターに対して、kube-system
名前空間内のkubeadm-config
という名前のConfigMapにClusterConfiguration
オブジェクトをアップロードします。
この設定はkubeadm join
、kubeadm reset
およびkubeadm upgrade
の実行中に読み込まれます。
kubeadm config print
によって、kubeadmがkubeadm init
やkubeadm join
で使用する、デフォルトの静的な設定を表示することができます。
備考:
コマンドの出力は一例として提供されるものです。 自身のセットアップに合わせるためには、コマンドの出力を手動で編集する必要があります。 不明確なフィールドは削除してください。 kubeadmは実行時にホストを調べ、そのフィールドにデフォルト値を設定しようとします。init
とjoin
のより詳細な情報については、設定ファイルを使ったkubeadm initの利用、または設定ファイルを使ったkubeadm joinの利用を参照してください。
kubeadmの設定APIの使用法に関するより詳細な情報については、kubeadm APIを使ったコンポーネントのカスタマイズを参照してください。
非推奨のAPIバージョンを含んだ古い設定ファイルを、サポートされた新しいAPIバージョンに変換する際には、kubeadm config migrate
コマンドを使用することができます。
設定ファイルを検証するためには、kubeadm config validate
を使用することができます。
kubeadmが必要とするイメージを表示、取得するために、kbueadm config images list
やkubeadm config images pull
を使用することができます。
kubeadm config print
設定を出力します。
概要
このコマンドは、指定されたサブコマンドに対する設定を出力します。 詳細については次を参照してください: https://pkg.go.dev/k8s.io/kubernetes/cmd/kubeadm/app/apis/kubeadm#section-directories
kubeadm config print [flags]
オプション
-h, --help | |
printのヘルプ |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
kubeadm config print init-defaults
kubeadm init
で使用できるデフォルトのInitConfigurationを出力します。
概要
このコマンドは、'kubeadm init'で使用されるデフォルトのInitConfigurationオブジェクトを出力します。
Bootstrap Tokenフィールドのような機密性が高い値は、実際にトークンを生成する計算は実行しませんが、検証をパスするために"abcdef.0123456789abcdef"のようなプレースホルダーの値に置き換えられることに注意してください。
kubeadm config print init-defaults [flags]
オプション
--component-configs strings | |
デフォルト値を出力するコンポーネントの設定APIオブジェクトのカンマ区切りのリスト。利用可能な値: [KubeProxyConfiguration KubeletConfiguration]。このフラグが設定されていない場合は、どのコンポーネントの設定も出力されません。 | |
-h, --help | |
init-defaultsのヘルプ |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
kubeadm config print join-defaults
kubeadm join
で使用できるデフォルトのJoinConfigurationを出力します。
概要
このコマンドはkubeadm join
で使用されるデフォルトのJoinConfigurationオブジェクトを出力します
Bootstrap Tokenフィールドのような機密性が高い値は、実際にトークンを生成する計算は実行しませんが、検証をパスするために"abcdef.0123456789abcdef"のようなプレースホルダーの値に置き換えられることに注意してください。
kubeadm config print join-defaults [flags]
オプション
-h, --help | |
join-defaultsのヘルプ |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
kubeadm config migrate
ファイルから古いバージョンのAPIタイプのkubeadmの設定を読み込み、新しいバージョンの同等の設定オブジェクトを出力します。
概要
このコマンドは、古いバージョンの設定オブジェクトを、サポートされている最新のバージョンに変換します。 これはクラスターを何も触ることなく、CLIツール内に閉じています。 kubeadmのこのバージョンでは、次のAPIバージョンがサポートされています:
- kubeadm.k8s.io/v1beta3
さらに、kubeadmはバージョン"kubeadm.k8s.io/v1beta3"の設定しか出力できませんが、両方の種類を読むことができます。 このため、どのバージョンを--old-configパラメーターに渡したとしても、APIオブジェクトは読み込まれ、デシリアライズ、デフォルト化、変換、検証、再シリアライズされて、標準出力または--new-configで指定されたファイルに出力されます。
言い換えると、このコマンドの出力は、そのファイルを"kubeadm init"に渡した時にkubeadmが実際に内部で読むものとなります。
kubeadm config migrate [flags]
オプション
--allow-experimental-api | |
実験的な未リリースのAPIへの移行を許可します。 | |
-h, --help | |
migrateのヘルプ | |
--new-config string | |
新しいAPIバージョンを使用して得られた同等の内容のkubeadm設定ファイルのパス。この設定はオプションで、指定しない場合は標準出力に出力されます。 | |
--old-config string | |
古いAPIバージョンを使用している、変換対象のkubeadm設定ファイルのパス。このフラグは必須です。 |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
kubeadm config validate
kubeadm設定APIを含むファイルを読み込み、検証に問題があれば報告します。
概要
このコマンドはkubeadm設定APIファイルを検証して、警告やエラーがあれば報告します。 エラーが無い場合は終了ステータスはゼロ、それ以外の場合はゼロ以外の値となります。 不明なAPIフィールドのようなデータ変換できない問題については、エラーが発生します。 不明なAPIバージョンや不正な値を持つフィールドについてもエラーとなります。 入力ファイルの内容によっては、その他のエラーや警告が報告されることもあります。
このバージョンのkubeadmでは、次のAPIバージョンがサポートされています:
- kubeadm.k8s.io/v1beta3
kubeadm config validate [flags]
オプション
--allow-experimental-api | |
実験的な未リリースのAPIの検証を許可する。 | |
--config string | |
kubeadm設定ファイルへのパス。 | |
-h, --help | |
validateのヘルプ |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
kubeadm config images list
kubeadmが使用するイメージの一覧を出力します。 設定ファイルはイメージやイメージリポジトリをカスタマイズする際に使用されます。
概要
kubeadmが使用するイメージの一覧を出力します。 設定ファイルはイメージやイメージリポジトリをカスタマイズする際に使用されます。
kubeadm config images list [flags]
オプション
--allow-missing-template-keys デフォルト値: true | |
trueならば、テンプレートの中にフィールドやマップキーが見つからない場合に、テンプレート内のエラーを無視します。golangまたはjsonpathを出力フォーマットとした場合にのみ適用されます。 | |
--config string | |
kubeadmの設定ファイルのパス。 | |
-o, --experimental-output string デフォルト値: "text" | |
出力フォーマット。次のいずれか: text|json|yaml|go-template|go-template-file|template|templatefile|jsonpath|jsonpath-as-json|jsonpath-file. | |
--feature-gates string | |
様々な機能に対するフィーチャーゲートを記述するkey=valueペアのセット。オプション: | |
-h, --help | |
listのヘルプ | |
--image-repository string デフォルト値: "registry.k8s.io" | |
コントロールプレーンのイメージをプルするコンテナレジストリを選択します。 | |
--kubernetes-version string デフォルト値: "stable-1" | |
コントロールプレーンの特定のKubernetesバージョンを選択します。 | |
--show-managed-fields | |
trueならば、JSONまたはYAMLフォーマットでmanagedFieldsを省略せずにオブジェクトを出力します。 |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
kubeadm config images pull
kubeadmによって使用されるイメージをプルします。
概要
kubeadmによって使用されるイメージをプルします。
kubeadm config images pull [flags]
オプション
--config string | |
kubeadmの設定ファイルのパス。 | |
--cri-socket string | |
接続するCRIソケットへのパス。空の場合、kubeadmはこの値を自動検出しようとします。このオプションは、複数のCRIがインストールされているか、標準ではないCRIソケットがある場合のみ使用してください。 | |
--feature-gates string | |
様々な機能に対するフィーチャーゲートを記述するkey=valueペアのセット。オプション: | |
-h, --help | |
pullのヘルプ | |
--image-repository string デフォルト値: "registry.k8s.io" | |
コントロールプレーンのイメージをプルするコンテナレジストリを選択します。 | |
--kubernetes-version string デフォルト値: "stable-1" | |
コントロールプレーンの特定のKubernetesバージョンを選択します。 |
親コマンドから継承されたオプション
--kubeconfig string デフォルト値: "/etc/kubernetes/admin.conf" | |
クラスターと通信する時に使用するkubeconfigファイル。フラグが設定されていない場合は、標準的な場所の中から既存のkubeconfigファイルが検索されます。 | |
--rootfs string | |
[実験的]'実際の'ホストのルートファイルシステムのパス。 |
次の項目
- kubeadm upgradeを使用すると、Kubernetesクラスターを最新のバージョンにアップグレードすることができます